ここでは、Amazonのインターネット回線なんてあるの?という人向けに、Amazonが衛星インターネットサービスの実現に向けて、初の試験衛星を打ち上げたニュースをご紹介いたします。
このAmazonの「Project Kuiper」は、先に衛星インターネットサービスを展開している、SpaceX社の「Starlink」の競合となるサービスで、地球上のどこにいても高速通信を可能とします。Amazonはこのサービスで全人口の95%カバーを目指すのだそう。2024年にサービス開始の予定です。
10月6日「Project Kuiper」衛星打ち上げ成功
2023年10月6日午後2時(日本時間7日午前3時)、米フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地にて、米Amazonの衛星通信サービス「Project Kuiper(プロジェクト カイパー)」のプロトタイプ衛星(試験衛星)の打ち上げがおこなわれました。この模様はYouTubeでライブ配信されていました。
この試験衛星は、「United Launch Alliance(ULA)」のAtlas Vロケットを使用。ミッションが終われば衛星を軌道から外し、大気圏で燃えるようにしてデブリ化を防ぐとのことです。
Oct. 6 LIVE Broadcast: Atlas V Project Kuiper Protoflight(United Launch Alliance) – YouTube
「Project Kuiper」とは、地球上のどこにいても高速通信ができるように、全人口の95%カバーを目指すプロジェクトです。地球の低軌道上に3236基の通信衛星を打ち上げ、地球全体をカバーする計画です。この衛星インターネット通信サービスは2024年に開始の予定とのこと。
世界の人口77億人の約半数が、未だインターネットを使えない環境にあります。衛星を使った通信なら、基地局を建てる必要も、通信ケーブルを敷く必要もなく、そういった過疎地や、山間部でも利用できるようになります。
この「Project Kuiper」の「カイパー」とは、カイパー・ベルト天体の命名となった天文学者ジェラルド・カイパー氏の名前に由来するのだそう。
プロジェクト・カイパーの衛星試験ミッションからの最新情報 – Amazon
The latest updates from Project Kuiper’s satellite test mission
SpaceXの「Starlink」の競合となる
「Project Kuiper」は、イーロン・マスク氏の宇宙企業SpaceXの衛星通信サービス「Starlink」に対抗するカタチとなります。
現在「Starlink」の衛星はすでに約4500基が低軌道上に打ち上げられており、今後さらに1万2000基を打ち上げ、4万2000基にする計画なのだそう。
「Starlink」衛星群が並んで夜空を横切る動画をみたことがありますが、「銀河鉄道999のようだ」といわれていたとおりの光景でした。しかし、こういった衛星が増えてしまうと天体観測へ悪影響が出ると懸念されていますね。
「Starlink」の記事はこちら、
衛星通信サービス「Starlink」アジアでは初の日本でサービス開始!
さいごに
打ち上げロケットにAmazonのロゴと、「a」から「z」へのニヤっとしているような口にみえる見慣れたあのマークがあって親近感がわきますねw
「Project Kuiper」を受信するための屋外アンテナは、できるだけコストを抑え、小さいのから大きいのまで3種類あるようです。
Here’s your first look at Project Kuiper’s low-cost customer terminals – Amazon
各端末には「Prometheus(プロメテウス)」というコードネームで開発されたAmazon独自のベースバンドチップが搭載されているとのこと。プロメテウスとかなんかカッコイイ!
サービス会社が一強より競合がでるのは消費者にとっていいことです。サービスの競争や価格競争はあればあるほどいいと思います。誰もが気軽に契約できる安価な通信プランがあるといいですよね。近い将来「Amazonギガを使う」などというようになるのでしょうか。
NASA(アメリカ航空宇宙局)のひとつであるケネディ宇宙センターが有人ロケットを担当するのに対して、「Project Kuiper」の試験衛星が打ち上げられたケープカナベラル空軍基地は無人ロケットを担当しているのだと、今回の記事で知りました。
Amazonの記事はこちら
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